ゼラニウムの鉢植え栽培にチャレンジ! おぼえておきたい10のコツ 

気温が上昇し暖かい季節が到来すると、1年の栽培計画を立てる方も多いかと思います。


「長い期間花が咲く植物は?」
「初心者でも育てやすいのはどれ?」


南アフリカを原産地とするゼラニウムは、春から秋にかけてと開花時期が長いのが特徴です。


手間もそれほどかからず育てやすいため、個人的に楽しむガーデニングはもちろん、街路や公園などの公共施設など多くの場所で栽培されています。


そこで今回は、ゼラニウム栽培のコツを10ポイントに絞ってご紹介したいと思います。

●ゼラニウムはどんな植物

赤・ピンク・オレンジ・紫・複色など、多彩な花色をもつ多年草のゼラニウム。


多くの品種が存在し、花びらの形や香りなどもそれぞれ異なります。
草丈は高くなっても1mほど。


暑さに強く、半耐寒性植物のため冬越しも可能です。


ゼラニウムの品種の中にハーブに分類される「センテッドゼラニウム」と呼ばれるものがあります。


センテッドゼラニウムには、ローズゼラニウム・アップルゼラニウム・レモンゼラニウムなどの種類があり、栽培だけでなく、化粧品・香水・お菓子などの香料としても利用されています。


一般的に想像されるゼラニウムよりも華奢で異なった印象があるため、ナチュラルガーデンを作りたい人におすすめです。

●ゼラニウムに最適な環境とは

ゼラニウムは日光・風通し・水はけの良い場所を好みます。


ただし夏や冬の気温、雨などが原因で花つきや葉の色に影響が出ますので、以下の点に注意して場所を移動させるなどの工夫を施しましょう。


・夏の暑さや西日を苦手とするため、夏は半日陰で育てる
・梅雨の時期は水分によって腐敗しやすいので軒下へ移動
・関東より西の地域では防寒対策をした上で越冬が可能
・寒冷地では冬は室内に移動させる

●ゼラニウムの土作り

市販されているものを利用するなら、ハーブ用培養土が適しています。


また草花用培養土に苦土石灰を混ぜても使えます。


苦土石灰を入れる理由は、ゼラニウムは弱アルカリ性の土を好むため。


土壌酸度はpH7.0以上で調節しましょう。

●ゼラニウムの植え付け

植え付けに適した季節は、程よく暖かい気候の春または秋。


春なら3月から5月、秋なら9月頃がよいでしょう。


店頭で苗を購入するなら色艶の良いものを選択し、植え付けが終了したら十分に水を与えてください。

●ゼラニウムの水や

ゼラニムは過湿を嫌うため、乾燥気味に育てるのが基本です。


夏は気温が高いので、土の表面が乾燥したら十分な水やりが必要です。


日によっては朝と夕方の2回与えてもよいでしょう。


冬場は土が乾燥してから約3日以上経過してから与えます。


いずれの季節も水が花にかからないように注意し、茎の根元に水を注ぐように心がけましょう。

●ゼラニウムの肥料

ゼラニウムの肥料は、カルシウムを含む緩効性肥料が適しています。


肥料を与えるタイミングは次のとおりです。


・元肥として用土に入れておく
・春または夏・秋の2回追肥する

●ゼラニウムの切り戻し・花がら摘み

ゼラニウムは小さな花を長期間咲かせるので、切り戻しや花がら摘みの作業が欠かせません。


ほとんどの品種はそれほど大きくならないため頻繁に切り戻し作業は必要ありませんが、大きすぎる・形が悪い・コンパクトに仕立てたいと感じたときは、わき
芽の節の上の部分をカットしておきましょう。


また咲き終わった花がらを処理する花がら摘みも忘れずに。


花がらの処分は、ゼラニウムの景観を良くするだけでなく、清潔な環境が保てるため病害虫やカビの防止にも役立ちます。


花がら摘みでは、枯れた葉や花のガクも全て取り除くようにしてください。

●ゼラニウムの植え替え

ゼラニウムの植え替えは、植え付け時期と同じ夏と冬を避けておこないます。


植え替え時のゼラニウムをもっと大きくしたいのなら、2まわり大きな鉢へ移し替えましょう。


そのままの大きさでキープしたいのなら、根詰まりや根腐れを防ぐためにも古い根はカットして同じ大きさの鉢へ植え直します。

●ゼラニウムの増やし方

ゼラニウムを増やすなら挿し木をしましょう。


挿し木に使うのは、剪定時や切り戻し時にカットした部分で構いません。


挿し木の簡単な手順は次のとおりです。


1 葉が4~5枚付いたものを挿し木用に用意する
2 先端部分の葉3枚を残し、下の葉は根元からカットする
3 さし穂の根元をくさび形にカットし、土に挿しておく
4 翌日に水を与える


なお湿度の高い梅雨の時期の挿し木は、挿し穂が腐ってしまう場合があります。


1日日陰で乾かした後、翌日に挿し木しましょう。

●ゼラニウムの病害虫

・モザイク病

葉や花びらにモザイク型の黒い斑点を見つけたら、モザイク病を疑いましょう。


この病気はウイルスが原因となるため、治療で治すのは困難です。


病気に侵されている場所はすぐに処分し、その際に利用したハサミなどはきちん
と洗浄しておきましょう。


・ヨウトムシ

ヨウトムシは葉を食べる害虫です。


大きく成長すると殺虫剤の効果があまり出ませんので、幼虫のうちに薬剤を利用して退治しましょう。

さいごに

ゼラニウムは開花時期の長い植物ですが、中には4月から6月に花を咲かせる一季咲きの品種も存在します。


色や形も豊富ですので、洋風だけでなく和風の庭にマッチするゼラニウムも存在します。


いろいろなゼラニウムを試して、お気に入りの品種を見つけてくださいね。

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