庭植えを楽しむなら土が基本!土作りの基本ポイント5つをご紹介

寒い冬が終わり気温も段々と上昇してくる中、ガーデニングに最適な季節が到来しましたね。
春は「何を植えようかな?」と考えを巡らすのも楽しい季節。
植える植物が決定したら、その前に「土作り」をしておきましょう。
土は花や野菜が育つ上でとても重要な要素。
7今回は、土作りの5つのポイントについてご紹介します。

どうして「土作り」が重要?

園庭や鉢で植物を育てるとき、日光や水分と同様に土はとても重要な役割を果たします。植物にとって土は人間の「住居」と言うことができるでしょう。
土質の善し悪しは、水分の吸収・排出・養分の摂取・根の安定など植物の生長に大きな影響を与えます。
植物にとって「良い土の条件」とはどのようなものか4つのポイントに絞って見ていきましょう。

・保水性
土の中に水分を含む度合いを指します。
保水性を保つことで植物は水を吸収して生長することができます。
・排水性
土の中の不必要な水分を排水する力を指します。
排水性がないと、いつまでも余分な水が土の中にとどまり、根が腐ったり新鮮な空気が土の中に入ってきたりするのを邪魔します。
・通気性
新鮮な空気が土の中に入り込む度合いを指します。
植物は葉以外に根からも酸素を吸収しますが、通気性のない土では根が窒息して根腐れの原因になることもあります。
・保肥性
土の中に肥料を蓄える力を指します。
保肥性がないといくら肥料を施しても植物が栄養を吸収しないので、与える意味がなくなります。

このように元気な野菜や花を育てるためには、最初の作業項目である「土作り」が重要なことがお分かり頂けると思います。
まず植物を植える場所が決定したら、枝・石・雑草などの余分なモノを取り除いておきましょう。

土の酸度を調べる

植えたい花や野菜が決まったら、土壌酸度計を使って土壌酸度を測ってみましょう。
土壌酸度はpH で表し、7が中性・7以上は酸性・7以下はアルカリ性と判断します。
以下のように花や野菜によって好む土壌酸度は異なります。

トマト6.0~6.5pH
ソラマメ6.5~7.0 pH
大根5.0~7.0 pH
スズラン・キキョウ 5.5 pH以下
サクラ・ライラック 6.5~7.5 pH

一般的な植物であれば5.5~7.0 pH位であれば育つことが可能ですが、スズランやキキョウのようにアルカリ性の土壌を好む植物もあるので、事前に調べておくことが重要です。
日本は雨が多いので、放置しておくと土が酸性に傾きやすくなる傾向にあります。
基本的には植え付けをする2~3週間前(土を耕した後)に苦土石灰などの施して植える植物にとって適正な土壌になるように調整しておきましょう。

土を耕す

冬の間、雪に埋もれていた土やしばらく使用していない土は硬くなっている傾向にあります。
ふかふかとした柔らかい土を作るためには、スコップや鍬を使って土を耕していきましょう。
耕す深さは約30㎝位。大きな土の塊などは、通気性を阻む原因になるので細かく砕いておきましょう。

堆肥・肥料を施す

土を耕し、酸度調整のための苦土石灰などを施して最低1週間が経過したら、堆肥と肥料を施します。
有機質(落ち葉や家畜のふん)を発酵させた堆肥を使う目的は土壌改良をするため。
堆肥は良い土のポイントとなる保湿性・排水性・通気性の質を高め、微生物を増やし、柔らかい土になるように導いてくれます。
基本的には1㎡に2~3㎞の堆肥が適量ですが、種類によって量は異なるので、よく確認してから蒔くようにしてください。
散布方法は植える場所全体に均等に行き渡るように施すこと。
蒔いた後は鍬を使って耕して土に馴染ませるようにします。

堆肥を施したら次のステップは肥料です。
肥料には固形と液体、化成肥料と有機肥料があります。
土作りの段階では固形タイプの肥料を使い「窒素・リン酸・カリ」の植物に必要な3要素がしっかりと配合されている化成肥料を使うと良いでしょう。
堆肥と同じく、まんべんなく適量を散布したらスコップなどで耕して土と馴染ませるようにしてくださいね。

畝を作る

畝とは家庭菜園で野菜などを育てる時に作る「土が盛り上げられたところ」を指します。
畝を作る理由には、雑草が生えづらくなる・栽培管理や作業がしやすい・排水性が良くなることなど。
畝を作る時はスコップや鍬、半月鍬などを使います。
畝は植物に日光がまんべんなく当たるように、東西に延びるように設置しましょう。
畝の幅や高さは植える野菜などによって異なります。
野菜の大きさや必要な株間を事前に調べておくようにしましょう。
一般的には、幅が肩幅から1m位、高さが20㎝位のものを作ると、多くの野菜に適用することができますよ。
大きく育つ野菜を育てる時は、畝と畝の間隔を広く確保しておくことも忘れずに。
また、畝にマルチングをする時は、畝幅に合わせてマルチのサイズを選んでおくことも大切です。

花や野菜の生長は、土の質に大きく左右されます。
小さいスペースでの土作りは人の手で行うことができますが、広い場所では耕耘機などの機械の力を借りた方が楽かもしれませんね。
植物の種類によって細かなポイントは違いますが、土作りは一度覚えてしまえば難しいことはありません。
植え付けの前に行う土作りをしっかりと行うことで、綺麗な花を咲かせたり、栄養価のたっぷりある元気な野菜を収穫したりしてガーデニングを楽しみましょう。

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