家庭菜園でニンニクを育てよう!栽培のコツ3ポイントをご紹介

ニンニクは調理の味付けのアクセントとして多く使われる香味野菜です。
ホイル焼きや炊き込みご飯などで、そのまま食べるのも美味しいですよね。

そこで今回は、プランターを利用した気軽に家庭菜園で育てられるニンニクの栽培方法のポイントを3つ、準備から収穫までの流れにそってご紹介します。

●ニンニク栽培の準備から植え付けまで

ニンニクの植え付け適期は9~10月。
収穫時期は翌年5月下旬から6月頃が目安です。生育適温は18~20℃と他の野菜に比べて低く、ほどよく日光の当たる場所を好むのが特徴です。
地植えでの栽培はもちろん可能ですが、スペースが確保できない場合はプランターを利用しましょう。

では早速ニンニクの栽培で準備するものを見ていきます。

・プランター
幅60~65センチ・深さ20~25センチ以上の一般的な大きさのプランターを用意してください。

・土
ニンニクの好む土壌酸度は5.5~6.0pH。
加湿を嫌う特徴があるため、排水性に優れた土を使うとよいでしょう。
自分で土作りをしないのであれば、市販されている「野菜用培養土」が便利です。
土以外にも「鉢底ネット・鉢底石」の準備も忘れずに。
鉢底石はプランターの底が十分に隠れるくらい敷いてください。
ただし、プランターの底の穴が細かい場合は、鉢底ネットは必要ありません。

・鱗片
ニンニクの鱗片は夏あたりから、ホームセンターや園芸店などで販売が始まります。
鱗片の種類は「寒地種」と「暖地種」の2種類があり、居住地域の気候に合ったものを選択することが大切です。
寒地種の品種は「ホワイト六片」、暖地種は「平戸にんにく・大島赤丸にんにく・早生にんにく」などが有名。
鱗片は大きさがあり、形がきれいなものを選びましょう。
球で販売されているものは、一つずつ剥がしておく作業が必要。
薄皮はそのままにしておいてもかまいませんが、薄皮を剥くと水分の吸収率が上がり、発芽や生長の度合いが良くなります。
薄皮を取り除くなら、植え付け作業の直前におこなってください。

・植え付け
準備が整ったら、早速植え付けの開始です。
植える深さは4~5㎝・株間12~15センチが目安。鱗片は尖っている方向を上にして、土に入れていきましょう。土をかぶせた後は、しっかりと水やりをして終了です。
日光を好むニンニクですが、プランターの置き場所は程良く光が当たる「明るい日陰」が適しています。
土中の温度が上昇するのを避けるため、直射日光が当たる場所は避けましょう。

●ニンニクの4つの栽培管理

ニンニクの栽培管理のポイントは「芽かき・水やり・追肥・トウの摘み取り」の4つ。
それぞれのポイントは以下の通りです。

・芽かき
「芽かき」とは、必要のないわき芽を取り除く作業です。
わき芽を摘み取ることによって、必要とされる場所に栄養を行き渡らせたり、風通しをよくして病害虫を予防したりするメリットがあります。
ニンニクの栽培における芽かきは、発芽した後に草丈が10~15センチくらいまで成長した頃におこないます。
一つの鱗片から2本以上の初芽が確認できたら、小さい方の芽を摘み取っておきましょう。
片手で引っ張ると全ての芽が抜けてしまう可能性があるので、もう片方の手を残す芽の元に添えておこなってください。

・水やり
ニンニクは加湿を嫌います。そのため、水やりは土がしっかりと乾燥したのを確認してから十分に与えましょう。

・追肥
プランター栽培の追肥は、植え付けして約1ヶ月後と冬越しした後(2月頃)の2回が基本です。
一つまみの「ぼかし肥」または希釈した「液体肥料」を与えましょう。

・トウの摘み取り
春になると茎から花の咲く部分(トウ)が出てきます。
ニンニクの場合は花を咲かせることはありませんが、この部分を放置しておくと、ニンニク球に行き渡る栄養分が少なくなるため、摘み取らなければなりません。
ニンニクのトウはスーパーなどで販売されている「ニンニクの芽」ですので、炒め物・おひたしなどの調理で活用するとよいでしょう。

●ニンニクの収穫

5月下旬~6月くらいになると、地上に出ているニンニクの葉が枯れていきます。枯れる原因はニンニクの球が生長をストップさせたため。

およそ8割の葉が黄色くなってきたら、収穫時期と判断してよいでしょう。
降雨などで土の中が湿っている状態での収穫は、ニンニクが傷みやすくなります。
そのため、晴れた日が2~3日続いて土が乾燥している状態になるのを待ってから引き抜いて収穫してください。

収穫後は、葉がついたままの状態で2~3日軒下などで乾燥させておきましょう。葉や茎の水分が完全に抜けたら、球以外の部分は取り除き、2~3つずつ束ね、軒下などの直射日光や雨が当たらない場所で吊しておくと、長期にわたって保存ができます。

ニンニクを無事に収穫できるまで育てるポイントは、病害虫を発生させないことです。

気をつける季節は春先の3~5月。
春腐病・赤さび病・モザイク病・アザミウマ・アブラムシなどがかかりやすい病害虫です。
発見したらすぐに殺虫剤や殺菌剤を利用して症状を軽くおさえることが大切。

気温が上昇してきた頃から、病害虫にかかっていないかどうかをよく観察して、栽培してくださいね。

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