アイビーを育てよう! 植え付けから増やし方までの6つのポイント

観葉植物のなかでもメジャー、育てやすさ抜群のアイビー。


星型やハート型の可憐で小さな葉が集合している見た目で、インテリア性の高さからも人気です。


そこで今回はアイビーの植え付けから増やし方まで、ポイントを6つに分けてご紹介しましょう。

●アイビーの魅力とは?

学名「ヘデラ」の名でも呼ばれる、常緑性のつる性樹木アイビー。


鉢植え・地植え・水耕栽培などで育てられ、頑強な特性をもつため、誰もが育てやすい植物です。


アイビーは単体での栽培はもちろん、グランドカバーや寄植えの材料としても活躍するので、他の植物との組み合わせを楽しむことも可能。


くわえて品種の多さ、百均やホームセンターなどでいつでも入手できるのも、日常にアイビーを手軽に取り入れられる魅力といえるでしょう。

●アイビーの植え付け

アイビーを育てるなら、ビニールポットに入っている苗の購入が一般的です。


店頭で品質の良いアイビーを選ぶには、葉に厚みとツヤがあるものを選びましょう。


鉢そこから根が出ているアイビーは、根詰まりを起こしている可能性があるので極力さけるようにしてください。


購入したアイビーを鉢や地植えにするなら、適期は春から秋にかけて。


植え付けの注意点として、地植えにするなら繁殖した場合を想定して場所を選択しましょう。


なぜならアイビーは繁殖力が強い植物のため、土の中で根がどんどん広まるからです。


また周辺の壁などをつたって伸びることも想定されるので、まわりの植物や建物の環境も考慮してください。

●アイビーの好む用土・温度・日光量

室内でアイビーを育てるなら、市販されている観葉植物用の培養土が最も手間がかかりません。


自分で作るなら通気性や排水性を考慮し、小粒赤玉土と腐葉土を6対4で配合させておきましょう。


地植えの場合は植える場所の土をしっかりと耕した後に、腐葉土を混ぜてください。


アイビーの耐寒温度は0~3℃と低いため、暖かい地域なら外での冬越しが可能です。


寒地または寒冷地での栽培なら、鉢植えにして冬の到来とともに室内にアイビーを入れてあげましょう。


日光量に関しては、日の当たる場所で育てるのが基本です。


ただし季節や環境によっては、以下のような注意点に気をつけてください。


・夏の直射日光は葉焼けの原因になるので避ける

・耐陰性はあるものの、葉の色艶の悪化や徒長の原因となるため、定期的に日に当てる

●アイビーの日常のお手入れ

環境が整えば、グングンと成長を続けるアイビー。


日常のお手入れについて見ていきましょう。

・水やり

アイビーは乾燥すると下に位置する葉から枯れていきます。


春から秋にかけての成長期は、土の表面が乾いたら十分に水を与えます。


成長が穏やかになる冬の時期は水やり頻度を控えめにし、乾燥気味に育てましょう。


またハダニの発生をおさえるために、定期的な葉水が効果的です。

・肥料

肥料やりは絶対に必要とされるものではありませんが、与えた方が、成長速度が早くなる効果が期待できます。


与える時期は春から秋にかけて。


固形の緩効性肥料を2ヵ月に1度の割合で少量与えましょう。


適度な量であれば液肥でも構いません。

・剪定と切り戻し

アイビーが成長を続けると思った以上にツルが伸び、見た目のバランスが悪くなることがあります。


強い植物なので、ツルの生え際でなければどの場所で切っても大丈夫です。


剪定するのはバランスが崩れている場所のほかに、古く色が悪くなっている葉、混み合って邪魔になっている葉などです。


注意するのはアイビーの成長期にあたる春から秋にかけておこなう点。


また剪定で使うナイフやハサミなどの道具は、切れ味がよく清潔なものを使用してください。


剪定で切り落としたアイビーは捨てずに、小さな花瓶に入れて水耕栽培も楽しめますので、お部屋のインテリアとして活用してみましょう。

・植え替え

アイビーを鉢で育てるなら、1~2年に1回の割合で一回り大きな鉢への植え替えが必要です。


というのは、アイビーは成長が早く、鉢の中で根がパンパンになって根詰まりをおこしやすくなるからです。


植え替えの適期は春から秋にかけての暖かい時期。


植え替えでの注意点は次のとおりです。


・植え替え前は水やりを控え、土を乾燥させておく

・鉢から出したアイビーの根が変色または傷んでいるならカットする

・根が鉢一杯に詰まっていたら、根鉢を少し崩す

・新しい鉢への植え替え後は、水やりを十分におこなう 

●アイビーを増やすには?

可愛らしい見た目、手間のかからない日常管理で難なく育てるアイビーを増やしたいと思いませんか?


アイビーのおもな増やし方には、水挿しと挿し木の2方法があります。

・水挿し

アイビーは剪定のときに切断した枝、贈り物などの花束などの中に入っているものを、水を入れた容器などに挿しておくだけで、発根したり葉が増えたりします。


直射日光をさけ、できるだけ毎日新鮮な水に取り替えるのがポイントです。


また、水の中に使っている葉は腐敗して水を汚す原因になるので、取り除いておきましょう。


また水挿しである程度まで成長したら、土に移動させた方が葉の色艶がよくなります。

・挿し木

挿し木は真夏を除いた季節におこないます。


挿し木にするアイビーは、10~15cmくらいの長さが適しています。


用土にはきちんと自立できるくらいの深さまで挿し、発根するまでの約1ヵ月間は乾燥気味かつ半日陰で育てましょう。

●アイビーのかかりやすい病害虫

アブラムシ・カイガラムシ・ハダニには注意が必要です。


特にハダニは、気温が高く乾燥している条件が整ったときに発生しやすい特徴があります。


したがって、霧吹きで葉水をかけて潤いを与えるなどの対策が必要です。


もちろん薬剤での駆除もハダニ駆除の効果を発揮します。

●まとめ

地植えでの繁殖力の影響を考慮しておけば、アイビーは誰もが手間なく育てられる観葉植物です。


室内や戸外での寄植えなど、いろいろな楽しみ方ができるので、アイビーを増やしながらガーデニングを楽しんでくださいね。

Tagged : / / / / /

ドクダミを育てるには? 栽培方法や注意点など5ポイントをご紹介

国内のほとんどの地域で越冬が可能、楚々とした可憐な姿が魅力のドクダミ。


独特なにおいと、繁殖力の強さで厄介者として扱われることもありますが、昔から観賞用としてはもちろん、万能薬として重宝された植物でもあります。


そこで今回は、ドクダミの特徴や育て方、注意点などについてご紹介したいと思います。

●ドクダミの特徴

日本や中国、東南アジアを原産地とするドクダミは、日本全国の道端や公園など、ありとあらゆるところで見かけることができるハーブです。


冬になると地上部は枯れますが、多年草のため暖かくなると芽を出して再び成長をはじめます。


草丈はおよそ20~40センチほどで、5月中旬から6月にかけて白い苞に包まれた黄色い花を咲かせます。


ドクダミは湿気のある日光の当たる場所を好みますが、頑強な強さをもつので、日陰や乾燥した土地でも環境に順応しながら、どんどん成長します。

●ドクダミにはどんな品種がある?

ドクダミと言えば、ハート型をした緑色の葉と白い苞、苞の中央にある小さな黄色い花を想像する方も多いのではないでしょうか。


ここでは、ドクダミの本種以外の代表的な品種をご紹介しましょう。


・ヤエノドクダミ

白い苞が重なり合う、八重咲きのドクダミです。

一般的なドクダミのように数が多くないので、頻繁にはお目にかかれないでしょう。

・五色ドクダミ

葉の先端が尖り、黄・白・ピンク・赤などの斑が入る品種です。

鮮やかな葉色でカラーリーフとして活用できます。

・錦ドクダミ

五色ドクダミと同じく葉に斑が入りますが、草丈や葉の大きさが小さい特徴があります。

●ドクダミの栽培方法

ドクダミは丈夫、かつ繁殖力に優れた植物なので、放任しても十分に育ちます。

基本的な栽培管理は次のとおりです。

・土

ドクダミはあまり土質を選ばない植物のため、それほど気にする必要はないでしょう。

あえて土を用意するなら、市販されている草花用培養土が適しています。

また湿り気のある環境を好むため、自作するなら湿度を保てる腐葉土や赤玉土の使用をおすすめします。

・植え付け

ドクダミの植え付けは冬の時期を除けばいつでも可能ですが、最適なのは4月または10月です。

苗を鉢に植えるなら、ポットよりも一回り大きなサイズを用意してください。

地植えにするなら、周りの植物を駆逐しないように、地下茎が広がらないように遮断する囲いを設置しましょう。

・水やり

地植えの場合は降雨のみで育ちます。

鉢植えで育てるなら、土の表面が乾燥したらたっぷり水を与えましょう。

また一般的な植物の場合、受け皿に溜まった水は根腐れ防止のために捨てるのが基本ですが、ドクダミの栽培では受け皿に溜まった水から給水させる「腰水栽培」も可能なので、水を捨てずにそのままにしても構いません。

・肥料

基本的には必要ありませんが、鉢植えで花つきを良くしたいのなら、花の咲く前の4月に緩効性化成肥料を置き肥しましょう。

・病害虫

ドクダミがかかりやすい病害虫の報告はほぼありませんので、心配しなくてもよいでしょう。

・間引きと切り戻し

ドクダミ栽培では、過度な繁殖をさけるため、定期的に間引きをおこなってください。

また梅雨後の開花後は、切り戻しをしておきましょう。

●ドクダミ栽培の注意点

栽培管理に手間がかからず、育てやすさの点では抜群なドクダミですが、頑強な生命力ゆえ繁殖のしすぎには注意が必要です。


ドクダミは土の中深くに根をのばし、そこからさらに地下茎を伸ばして増えていきます。


したがって、地上に出ているドクダミだけを除去しても効果はなく、環境が適していれば、さらに繁殖が続きます。
地植え栽培でドクダミが増えすぎて困ったら、次の駆除対策を試してみてください。

・熱湯をかける

駆除対策で一番簡単な方法で、除草剤を使用したくない人にむいています。

ただし、効果がでるまで数日間かかるので様子を見て、効果が薄いようなら何度か熱湯をかけてみてください。

また、周辺の植物に熱湯がかかると同様に枯れてしまいますので、注意しながらおこないましょう。

・重曹水をまく

重曹水をまく前に地上に出ているドクダミの刈り取り作業を行いましょう。

次に水の中に重曹を溶かし(濃度8%)、ドクダミの上に散布します。

重曹水がドクダミにかかることにより、ドクダミが酸欠状態になり次第に枯れていきます。

・苦土石灰をまく

ドクダミはアルカリ性土壌を好まない性質があります。

したがって、ドクダミを土から抜いた後、同じ場所に苦土石灰をまけば、土壌がアルカリ性に傾きドクダミが生えにくくなります。

いずれの駆除方法も、ドクダミの花が咲く前、新芽のうちにおこなうと効果的です。

●栽培以外でのドクダミの利用方法

ドクダミは昔から「十薬」といわれ、解毒や抗菌作用、動脈硬化や高血圧の予防薬として使われてきました。


現在でも、どくだみ茶・天ぷら・入浴剤・化粧水・虫除けなどさまざまな用途で活用されています。


増えすぎによる駆除の前に、ドクダミを採取して生活に取り入れてみるのもよいでしょう。

●さいごに

ドクダミは繁殖による他の植物への影響を除けば、手間をかけることなく育てられます。


ただし、グランドカバーで使うなら地植えでも構いませんが、観賞用として育てるなら鉢植え栽培がおすすめです。


寄植えの素材をお探しの方、斑入り品種で庭を明るくしたい方、ドクダミ栽培をはじめてみてはいかがでしょうか。

Tagged : / / /