カンパニュラ(フウリンソウ)を植えよう!人気品種や育て方6つのコツを解説


華奢で涼しげ、夏の庭を彩るのにぴったりなカンパニュラは、鐘のような花を多く咲かせることから「ツリガネソウ」や「フウリンソウ」などの和名を持ち合わせています。


カンパニュラは優しい色合いの花色や形が多く、柔らかな雰囲気のガーデニングを楽しみたい人におすすめできる植物です。


今回は、カンパニュラの人気品種や育て方のポイントを6つに分けてご紹介しましょう。

●カンパニュラ(フウリンソウ)のおもな4種類

一口にカンパニュラといっても、その品種は300を超えるといわれています。


それぞれに花の形や咲く方向、草丈、色が異なるため、自分好みの品種を見つける楽しさもカンパニュラ栽培の醍醐味といってよいでしょう。


ここでは、数多くあるカンパニュラの品種から代表的な4つをご紹介します。

・ホタルブクロ

下をむいて咲く釣鐘状の花が特徴的なホタルブクロ。


宿根草で地下茎を横にのばして成長します。

・グロメラーダ

多年草でリンドウに似た花を咲かせることから「リンドウ咲きカンパニュラ」ともいわれ、「八代草」の和名もあります。


茎の咲きに約10輪の花が集合し、上を向いて咲きます。

・カンパニュラ・メディウム

カンパニュラのなかで最もメジャーなヨーロッパが原産の品種です。


ピンクや紫、白と花の色も多く、5センチから7センチ程の花が上をむいて咲くので、見た目の華やかさも特徴といえるでしょう。

・カンパニュラ・ラプンクロイデス

ラプンクロイデスは、5裂の花冠、それぞれの花びらが尖り、反り返った形をしているのが特徴です。


こぼれ種でも発芽するほど丈夫なので、一度植えたら毎年花を楽しめる可能性は高いでしょう。

●カンパニュラ(フウリンソウ)の好む環境

耐暑性に優れるカンパニュラは、日当たりの良い場所を好みます。


加えて風通しが良く、湿気の高くない場所が栽培に適しています。


ただし、夏の直射日光が強すぎると枯れる可能性もあるため、できれば時間帯によっては適度に日陰になる場所を選ぶとよいでしょう。

●カンパニュラ(フウリンソウ)の植え付け

カンパニュラは種から育てることも可能ですが、手間を省くなら苗の購入から始めるとよいでしょう。


苗は虫がついていなく、葉の発色がきれいで茎がしおれていないものをポイントに選びます。


鉢やプランターで栽培するなら、市販されている園芸用の用土が利用可能です。


地植え栽培では、小玉赤玉土と腐葉土の割合を6対4で混ぜ込み、栄養素として元肥を追加しておきましょう。


またカンパニュラは酸性土壌を嫌う性質のため、できれば事前に土壌測定器で計測をしておくことをおすすめします。


土が酸性寄りであれば、植え付け2週間前に苦土石灰を混ぜ込み、酸度調整をしておきましょう。


では、カンパニュラの植え付けポイントを見ていきましょう。


 植え付け時期は9月~10月

 春植えができる品種なら3月~4月

 株間は20~25センチを確保し、深植えにならないよう配置する


基本的にカンパニュラは冬の寒さに当たることによって花芽をつけます。


秋植えの品種では冬の寒さが到来する前に、土の中でしっかりと根が張れるように植え付け時期を意識してください。

●カンパニュラ(フウリンソウ)の水やり

水やりの方法は鉢植えと地植え栽培では異なります。


鉢植え栽培では、乾燥気味に育てるのがポイント。


土の表面の乾燥を確認して、数日経過してから水を十分に与えてください。


カンパニュラは高温多湿を嫌う植物なので、水やり後は受け皿に溜まった水は必ず捨てるのも忘れずに。


また根腐れを防ぐため、時間帯は気温の高い日中は避け、午前中や夕方の涼しい時間帯を選びましょう。


冬の時期は夏よりも頻度を控えめにし、与える際は気温の高い日中に水やりを行ないましょう。
地植え栽培では定期的な水やりは基本的に必要ありません。


ただし日照りが続き、茎や葉に活力が見られないようであれば適宜水を与えます。

●(フウリンソウ)の肥料

カンパニュラを植え付けする際に施した元肥の他に、成長期には月に2回~3回の追肥を行ないます。


肥料は緩効性化成肥料が適していますが、あまり与えすぎると栄養が葉ばかりにいきがちになり、花つきに影響が出るため、量に十分に注意してください。

●カンパニュラ(フウリンソウ)の花がら摘み

花が咲き終わったら、適宜花がらは処分します。


花がら摘みをすることで見た目の美しさを保つと同時に、病害虫発生の抑止にもつながります。


咲き終わった花を放置しておくと種をつけるために、株がエネルギーを消費するため、株の衰えが進み、花数が減少する可能性もあります。


花後はすみやかに、茎は残して花の付け根部分からカットしておきましょう。

●カンパニュラ(フウリンソウ)がかかりやすい病害虫

乾燥した気候が続くとハダニが発生しやすくなります。


ハダニは定期的に葉水で予防しましょう。他には根腐病・白絹病・灰色かび病・ヨウトムシ・ナメクジなどに注意が必要です。

●さいごに

楚々とした雰囲気のカンパニュラは洋風、和風を問わず、どのような庭づくりにもマッチする植物です。


花自体は小さいですが、たくさん植えれば華やかな雰囲気の庭造りが可能です。


また、ポイントとして鉢植えやハンギングバスケットで楽しむなど用途も多彩。


カンパニュラは基本的に丈夫で育てやすい植物なので、ガーデニング初心者の方も栽培に是非チャレンジしてみてくださいね。

Tagged : / / / /

ハクロニシキで葉の色の変化を楽しもう! 栽培方法7つのポイント

洋風和風を問わず、どのようなテイストの庭にもマッチする低木をお探しではないでしょうか。


今回ご紹介するハクロニシキは、イヌコリヤナギの園芸品種です。


春から夏にかけて変化する葉の色や、枝全体が風を受けてそよぐさまは、美しい庭づくりに一役買うことでしょう。


そこで今回は、ハクロニシキの特徴や育て方、注意すべき病害虫などのポイントを7つに分けてご紹介したいと思います。

●ハクロニシキの特徴

イヌコリヤナギの園芸品種「ハクロニシキ」は、時期によって移り変わる新芽の葉の色が魅力。


ハクロニシキは漢字では「白露錦」と表記し、「五色柳」の別名があります。


最近では日本でも庭木として認識が広まりつつありますが、ヨーロッパ地方では以前からとても人気のある樹木です。


春先から夏にかけて変化する葉の色はピンク色に始まり、次第に白色、緑がかった白色、最終的には白い斑入りの緑色へと変化し、庭に彩りを添えてくれます。


秋になると葉は黄色くなり、落葉したのち冬を迎えます。


樹高は最大で3メートルになるため、シンボルツリーやサブツリーとしての役割を果たす以外にも、寄植えや生け垣などでも活用できます。

●ハクロニシキの好む環境

ハクロニシキは樹勢が強く、育てやすい植物です。


日当たりのよい場所はもちろん、半日陰でも十分に育ちます。


ただし春先にあまりにも日光が強く当たると、葉が焼けて白い斑が痛む場合もあるため、地植えにするなら程よく日光の当たる場所がよいでしょう。


また一度植えると、移植は困難またはできないので、場所選びは十分に考慮してください。


ある程度乾燥にも耐えるハクロニシキですが、湿り気のある土壌を好みます。


植え付けのさいに土が乾燥しているようであれば、腐葉土を混ぜ込んでから植えましょう。


ハクロニシキは寒さに強いことも特徴です。北海道のような寒冷地で庭植えにしても、問題なく越冬が可能です。

●ハクロニシキの栽培管理

次に、ハクロニシキの日頃のお世話の方法について見ていきましょう。

・水やり

地植え栽培での水やりは降雨のみで十分です。


ただし乾燥が続くようであれば、水分を与えましょう。


鉢植えの場合は、土の表面が乾燥したら水を与えてください。


長期にわたって乾燥させないように気を配りましょう。

・肥料

株が元気であれば、特別肥料を与える必要はありません。


肥料が必要と感じた際の、内容とスケジュールは次のとおりです。


2月頃………堆肥と腐葉土を株の周りに混ぜ込んでおく


9月または10月………根回りに化成肥料を施す

●ハクロニシキの剪定

ハクロニシキは成長がはやい植物です。


春から秋にかけての成長期には、想像以上のスピードで株にボリュームが出るので「すぐに剪定をして形を整えたい」と感じることもあるでしょう。


生育旺盛なハクロニシキは、どの時期に剪定をおこなっても、株が枯れる心配はほぼありません。


ただし葉色を楽しむなら、剪定は「落葉期」におこなうのが鉄則です。


12月または1月の寒い時期、寒冷地ならば3月におこないましょう。


落葉期の基本的な選定は、しっかりと刈り込みをして形を整え、春に新芽が出るように促すこと。


初夏以降の剪定は、徒長枝の切り戻しや、全体の形を整える軽剪定で済ませましょう。


あまりに成長がはやいハクロニシキの場合、古くなった株の更新と根切りが必要です。


これらの作業によって、成長速度の制限をしたり、株をコンパクトに仕立てたりすることができます。


また斑が入らず、葉全体が緑色になる「先祖返り」をしている枝があれば、躊躇なく枝を切り落としておきましょう。

●ハクロニシキの仕立ては自由自在

ハクロニシキの仕立ては昔から「鉢植えでスタンダード仕立て」が定番でした。


現在では地植えにして自然樹形のまま株立ち状で楽しむ人も増えています。

剪定は専門業者に頼まなくても自分で行なえるので、トピアリー(造形物)など自分好みの形に整えて楽しむこともできます。

●ハクロニシキの増やし方

ハクロニシキを増やすなら「挿し木」をしましょう。


挿し木の方法は、枝の先端を切り取り(10~15センチほど)挿し木専用の用土に植えて育てます。


このとき枝についている不要な葉は取り除き、最初は日陰で水を切らさずに管理していきましょう。

●ハクロニシキがかかりやすい病害虫

ハクロニシキは病害虫に強い植物ですので、心配の必要はほぼありません。


まれにアブラムシやヤナギルリハムシの食害が発生することがあります。


ヤナギルリハムシは、体長4mmほどの黒緑色をしたハムシ科の虫。


日本全土に分布し、成虫は越冬も可能です。


見つけ次第、手で捕まえて捕殺するか、多く発生した場合は殺虫剤の利用が効果的です。

●さいごに

ハクロニシキは水やり、肥料、病害虫などさまざまな面で手間のかからない植物のため、ガーデニング初心者におすすめできる庭木です。


剪定も好みの形にしやすいので、洋風の庭のみならず、和風の庭にもマッチするでしょう。


ハクロニシキの葉の色や樹の形は、軽やかで明るい雰囲気の庭づくりに最適です。


植栽の選択で迷ったときは、ハクロニシキを選択肢の一つとして考えてみませんか。

Tagged : / / / /

勿忘草(ワスレナグサ)の育て方!種まきから開花まで7つのポイントを解説

春に青い花を咲かせる勿忘草(ワスレナグサ)の花。


ガーデニング初心者でも簡単に育てられる草花ですが、「種から育てたい」「詳しい育て方を知りたい」という方も多いはずです。


そこで今回は勿忘草(ワスレナグサ)の育て方をご紹介。


種まきの仕方や開花までの管理方法も詳しく解説します。

1.勿忘草(ワスレナグサ)の基本情報

勿忘草(ワスレナグサ)はヨーロッパ原産の草花で、日本でもさまざまな地域で自生しています。


本来は多年草に分類されますが、日本では暑さに弱いため一年草として植えられており、夏を迎える前には枯れてしまいます。


花色は青が人気ですが、青以外にも白、ピンク、紫色の種類もあり、庭や花壇の雰囲気に合わせて選べるのも嬉しいポイントです。


開花期は3月の中旬ごろから6月まで小さな花を咲かせ、素朴な美しさを楽しめるでしょう。


増やし方は種まきから育てるのが一般的。こぼれ種でもよく増えるので、群生させて花を咲かせるとより一層美しいです。

2.勿忘草(ワスレナグサ)の育て方は?7つのポイントを紹介

それではさっそく、勿忘草(ワスレナグサ)の育て方を7つのポイントごとに紹介していきます。


勿忘草(ワスレナグサ)の育て方を知り、綺麗な花を咲かせてください。

2-1.日当たりと環境

勿忘草(ワスレナグサ)は日当たりがよく、風通しのいい環境を好みます。


花付きを考慮すると、できるだけ一日中日が当たる場所で育てることをおすすめしますが、半日陰の環境下でも元気に育ちます。


また、勿忘草(ワスレナグサ)は暑さや加湿を嫌い、夏が来るまでには枯れてしまうので、特に夏越しをする必要はありません。


寒さには強いものの、幼苗を冬に植え付けるようなことは避けた方が無難です。

2-2.水やりの仕方

水やりの仕方は鉢植え栽培の場合、土の表面が乾いたら鉢底から水が流れ出るまで水やりをしてください。


地植えした場合、植え付け後1ヶ月間は土の状態を見ながら水やりを行います。


だいたい1ヶ月を経過すると、根がしっかり地中に張るため、降雨がない日が続く時以外は水やりをしなくても育つでしょう。

気をつけて欲しいポイントは、勿忘草(ワスレナグサ)は水切れを嫌うことです。


「くたっとなって元気がない…」「葉が傷んでいる」といったケースは、水切れを起こしている可能性があります。極端な水切れには注意し、土の様子などをよく観察しつつ、水やりをすることが大切です。

2-3.肥料

肥料は元肥に緩効性化成肥料を与えます。


追肥は3月から5月の生育期に希釈した液体肥料を与えますが、窒素が多いと葉ばかりが茂ってしまうため、リン酸が多めの肥料を選ぶことをおすすめします。


液体肥料を与えるペースは1週間〜10日に一度が基本です。

2-4.植え付け

加湿と水切れを嫌う勿忘草(ワスレナグサ)。


そのためには、水はけと水もちがいい土作りをすることがポイントです。


水はけと水もちのよさは一見相反してみえますが、草花に必要な水分だけを保ち、不必要な水分を外に逃がすことができれば、水はけと水もちのいい用土が完成します。


草花用の培養土を使うか、赤玉土6:腐葉土4でブレンドすると、勿忘草(ワスレナグサ)に適した土作りができるでしょう。


植え付けの適期は3月〜4月です。秋に植える場合は、9月〜11月上旬までには植え付けるようにしてください。

2-5.種まきの仕方

勿忘草(ワスレナグサ)の発芽適温は15〜20度。


種まきは10月の時期に行います。発芽率をあげるためには種まきをする前に、水で濡らしたキッチンペーパーで種を一晩吸水させておくといいでしょう。


また、勿忘草(ワスレナグサ)の種は嫌光性種子といい、発芽に光を必要としないことから、種まきをしたあとに3cmほどしっかりと覆土することも種まきを成功させるポイントです。

2-6.手入れ

花が咲き終わったあと、そのままにしておくとやがて種をつけます。


種をつけると株が弱ってしまうので、綺麗な花を長くさかせるためにはこまめに花がら摘みを行うことが大切です。


ある程度の花が咲き終わったら、茎の付け根をカットするといいでしょう。


ただし、翌年のために種を取りたい場合は花がらを摘み取らず、種ができるまで待ちましょう。

2-7.病害虫

アブラムシの被害や、加湿によって灰色カビ病を発生させてしまうケースがあります。


アブラムシは見つけ次第、早めに駆除することが重要です。


大量に発生してしまった時は殺虫剤を使って駆除してください。


灰色カビ病が発生した箇所は、周りに伝染しないようすぐに取り除きます。


灰色かび病予防に薬剤を散布しておくのもおすすめ。

3.まとめ

今回は勿忘草(ワスレナグサ)の育て方を紹介しました。


勿忘草(ワスレナグサ)は丈夫に育つ草花で、こぼれ種でもどんどん増えていきます。


花を楽しんだあとは種を収穫し、翌年以降も可愛い花をたくさん咲かせてみてくださいね。

Tagged : / / /

アレンジ盛りだくさん!ハツユキカズラの育て方ポイント6つ

今回ご紹介する「ハツユキカズラ」はテイカカズラに班が入った園芸品種。


特徴は、「ピンク・白・緑・赤」と成長過程や紅葉によって変わる葉の色と、耐寒性、耐陰性に優れ病気に強いことです。


また、グランドカバー・ハンギングバスケット・寄せ植え・フェンスに絡ませるなど多様なアレンジも魅力。


今回は、植えるだけで庭の雰囲気がぐんと明るくなる「ハツユキカズラ」の特徴や育て方のポイントを6つに分けてご紹介します。

1 葉の色はどのように変化する?

この投稿をInstagramで見る

#ハツユキカズラ #ハツユキカズラの紅葉

Alice(@alice130401)がシェアした投稿 –

彩り鮮やかなハツユキカズラの葉の色は、以下のような条件によって変化します。

・濃いピンク………新芽
・白………新芽から成長したとき
・緑………白から成長して最終的に緑になる
・赤………秋から冬にかけて紅葉するとき

ハツユキカズラは葉色の変化とともに班が入るのも特徴です。


カラフルかつ優しい色合いが庭の雰囲気を華やかに彩ります。

2 好む環境・土づくり

寒さに強いハツユキカズラですが、関東以北の地域では外での冬越しが難しいため鉢植えで栽培し、冬場は家の中に入れてあげましょう。


関東以南であれば地植えをしても問題ありません。


では、ハツユキカズラの好む環境を見ていきましょう。

・日なたまたは半日陰で育てる
・夏の直射日光は葉焼けの原因になるので避ける
・あまり日光が当たらない場所は、葉に入る班や発色が期待できない
・寒い時期は寒風が当たらない場所を選ぶ


ハツユキカズラの植え付け適期は「4月上旬から7月上旬」と「9月中旬から10月下旬」の2回。


り土質を選ばない植物ですが、なるべく水はけの良い土を用意しましょう。


また、あらかじめ元肥として緩効性化成肥料を土に混ぜておいてください。

3 水やり・肥料

地植えの場合の水やりは基本的には降雨のみで大丈夫です。


日照りが続き乾燥しているようであれば、十分な量の水やりが必要です。


鉢植えで育てているなら、土の表面が乾燥しだしたら十分に水分を与えましょう。


ハツユキカズラの根は丈夫にできているので、他の植物のように根腐れを心配する必要はあまりありません。


特に水分が必要な夏場は朝と夕方の2回与えること。


水分が不足してすぐに枯れることはありませんが落葉の原因になりますので、様子をよく観察して水切れを起こさないように注意しましょう。


また、鉢植えの場合の追肥は水やり時に液体肥料を施して与えるか、春から秋の成長期(夏は除く)に置き肥(緩効性肥料)をしましょう。


水やりと同様、与えすぎて枯れることはありませんが、追肥が少なすぎると葉の発色が悪くなる場合があります。

4 剪定と植え替え

ハツユキカズラの形が崩れてきたら剪定をしましょう。


成長の鈍い冬以外であれば剪定時期は選びません。


剪定をすると新芽が出てハツユキカズラの最大の魅力である班入りの葉が楽しめます。


また、ハツユキカズラはまれに約3センチの白くて小さな花を6月ころに咲かせます。


花を期待するなら、開花期または剪定は花が咲いた後におこないましょう。


植え替え適期は植え付けと同じく「4月上旬から7月上旬」と「9月中旬から10月下旬」。


鉢の中で根詰まりをしているようであれば、一回り大きめの鉢に根鉢を崩して移し替えましょう。


根詰まりも生育や発色の不良につながるので注意が必要です。

5 増やし方

「もっとハツユキカズラを増やしたい」
そう感じたら苗を購入せずに自分で増やしてみましょう。


ハツユキカズラは「さし木」と「とり木」の2パターン。


それぞれの手順は以下の通りです。

・さし木

さし木とは「枝・根・葉」の一部を取って土に挿し、新しい植物を栽培して増やす方法です。


ハツユキカズラの「さし木」は初夏から夏(6月から8月上旬)にかけておこなうのが基本。


枝の先から5~10センチくらいの長さを切り取り、鹿沼土小粒または赤玉土小粒にさしましょう。


作業ポイントは次の通りです。

・枝は元気なものを選択
・葉は先端についている2~3枚だけを残す
・切り口は水分を吸収しやすいように斜め切りする


作業が完了してから約1~2か月経過すると根が出てきます。


秋になれば成長した苗を鉢に移し替えてください。

・とり木

とり木はさし木のように切り離して育てるのではなく「植物の枝を土に埋める・樹皮をはぎ取りミズゴケなどで水分を与える」などして初根させる方法です。


ハツユキカズラのとり木は5~6月が適期。


伸びたツルの一部に土をかぶせておくと節から根が出てきます。


発根が確認できたら根の下から切り、鉢や地面に植え替えましょう。

6 かかりやすい病害虫

ハツユキカズラは基本的に強い植物なので特に注意する病気はありません。


害虫で気を付けるのはカイガラムシやアブラムシ。


葉や枝が込み合って風通しの悪い環境で発生しやすくなるので、適度な剪定と密集して栽培しないことが大切です。


害虫は見つけ次第薬剤などを利用して駆除しましょう。


ハツユキカズラはガーデニング初心者でも失敗することなく育てられる植物です。


きれいに葉が発色すれば、花を植えなくても十分に明るい庭づくりができます。


苗はホームセンターや園芸店で安価で販売されているので、是非一度栽培に挑戦してみてください。

Tagged : / / / /

芽出し球根って?簡単に花を咲かせる6つの知識

球根植物のチューリップやムスカリ、アネモネなど、春に咲く可愛い花が楽しみですよね。


けれども、球根植物は「球根の植えつけを忘れてしまった」や「球根から育てるのは難しい」といった悩みを抱えている方も多いはず。


そんな方におすすめなのが「芽出し球根」です。


こちらの記事では芽出し球根について、さまざまな情報をご紹介していきます。

1.芽出し球根の基本情報

芽出し球根とは、すでに芽や根が出ている状態の球根のことを言います。


本来、球根植物は冬の寒さに一定期間当たったあと、春を感じることで生長を始めます。


そのため、10月〜11月ごろには球根を植えておくのが理想です。


しかし、植え付けるのが遅くなると、寒さに当たる期間が短くなります。


この場合、球根植物の開花が遅くなったり、貧弱になったりと、いくつかの問題を引き起こしてしまうリスクがあるのです。


その点、芽出し球根は人工的に低温処理が施されているため、植えるのが遅くなっても問題なく生長します。


店頭では1月の中旬ごろから並び始めるので、芽出し球根が気になる方は、ぜひチェックしてみてくださいね。

2.芽出し球根のメリット

・低温処理の必要がない
・簡単に育てられる
・開花時期が早くなる
・花が長期間咲く


球根植物は冷蔵庫で1ヶ月以上冷やしたり、水に濡らして給水処理をさせたりと、綺麗な花を咲かせるには手間がかかります。


けれども、芽出し球根は球根から育てる必要がないので、面倒な低温処理や給水処理をしなくても、そのまま植えられるので簡単です。


また、芽出し球根は早く花が咲くメリットも。


寒い時期に咲いた花は花持ちがいいため、長く観賞できます。手間をかけて育てた花が長期間楽しめるなんて、うれしいですよね。

3.芽出し球根の種類

・チューリップ
・ムスカリ
・スイセン
・ヒヤシンス
・クロッカス
・フリージア
・アネモネ
・シラー など


今はさまざまな種類の芽出し球根が販売されているので、自分好みの花が選べます。


チューリップやムスカリは、他の草花と組み合わせて寄せ植えをするのもいいですね。


芽出し球根の花が咲くまでの間、寂しげな印象をカバーしてくれ、開花期にはより華やかな寄せ植えが期待できます。


ヒヤシンスやスイセンは、水耕栽培で室内を飾れば、花だけでなく香りも楽しめます。


もちろん、鉢植えを室内で栽培するのもOKですよ。


このように、芽出し球根は楽しみ方もいろいろ。ぜひたくさんの種類を育てて、花を咲かせてみましょう。

4.芽出し球根の植え付け方法

この投稿をInstagramで見る

@verdure_kiyomi_hirano 先生、1月のお花教室の作品、 “芽生え” 芽出し球根のアレンジ🌟 長く楽しむ秘訣を教えていただき実践していたので、ヒヤシンスは今が満開状態です😆 ホワイトのムスカリは、後からお花屋さんで購入した子を合わせてみた♫ 球根や苔の扱いが、とても勉強になりました!! 別作品もあるので、後日アップしま〜す。 #verdure #エルスール #お花屋さん #ヒヤシンス #ムスカリ #芽出し球根 #球根花 #球根 #球根好き #花のある暮らし #花のある生活 #flowerphotography #flowerlovers #dailyflower #flowerlife #floweroflife #floweroftheday #flower_daily #flowerarrangement #flowerstagram

hanakoharu(@hanakoharu0820)がシェアした投稿 –

芽出し球根を植え付けるときは、根をいじらないことがポイントです。


球根は根を触られるのを嫌がるので、切ったり傷つけたりすることのないよう、大切に扱いましょう。


鉢植えにする場合は、少し大きめのサイズの鉢を用意します。


鉢底石を敷き入れたあと、培養土も入れて、根鉢の高さを調節しましょう。


ウォータースペースがあると水やりの際に土が流出しづらくなるので、指の第一関節くらいを目安にスペースを作り、芽出し球根を植えつけます。

5.芽出し球根の育て方

芽出し球根は日光が当たる場所で育てましょう。


種類によっては耐寒性が弱いものもあるので、霜や寒風に当たらないように注意して育ててください。


マルチングも効果的です。


冬場は水が乾きにくいので、水やりの頻度は控えめにします。


加湿気味になると、球根が腐ってしまうこともあるので注意しましょう。冬の水やりのタイミングは、土の表面が乾いてから2〜3日後に与えるのが基本ですが、環境条件によっても異なるので、あくまでも目安に。


芽出し球根の様子を見ながら、最適な水やり方法を探っていきましょう。

6.芽出し球根の水耕栽培

この投稿をInstagramで見る

. 芽出し球根アレンジ . こんにちは😃 . 今日はポカポカ暖かくなりました。 . この季節は ヒヤシンスやムスカリ、チューリップなど 芽出しの球根がたくさん入荷しています! . 鉢以外で室内で楽しめる 芽出し球根アレンジ。 . 水洗いして土を落とし 器に水を入れて その中に置くだけです。 . 球根が水に沈まないように 水量に注意してくださいね。 . ヒヤシンスは香りが良いので トイレがおススメです✨ 涼しい所では花が長持ちしますよ。 . #芽出し球根 #水栽培 #球根アレンジ #ヒヤシンス #ムスカリ #さにべる #園芸店 #吉見町 #花のある暮らし #冬のアレンジ

ガーデンセンターさにべる(@sunnyvale.garden)がシェアした投稿 –

水耕栽培をする場合は、芽出し球根をポットから優しく引き抜き、水を張ったバケツの中で土を落とします。


このときも、なるべく根を傷つけたり切ったりしないように、気をつけてくださいね。


容器はガラス瓶やマグカップなど、好きなもので構いません。高さを調節したい場合は、水苔を敷き詰めるといいでしょう。


綺麗に洗った芽出し球根を、容器の中に入れて、水を張ります。


根の全てを水につけてしまうと呼吸ができなくなるので、根が8割程度かぶるくらいの水を張りましょう。


室内の窓際なら、日光がしっかり当たるので、生長が早くなります。


気温が低い置き場所なら花が長持ちするので、置き場所を変えて工夫するといいかもしれませんね。


水耕栽培の日常の管理ポイントは、水をこまめに取り替えて、清潔に保つこと。


容器に汚れが目立ってきたら、芽出し球根を取り出し、綺麗に掃除をしましょう。


熱湯消毒やアルコールで除菌するのも効果的です。


また、水耕栽培は基本的に1回限りです。翌年は育てられないことを前提に、水耕栽培を楽しんでくださいね。

まとめ

今回は芽出し球根についてお伝えしました。


芽出し球根はガーデニング初心者でも、簡単に育てられる植物です。


鉢植えや寄せ植え、水耕栽培で生長過程を眺めながら、花が咲くのを楽しみに待ってみてはいかがでしょうか?

Tagged : / / / / /

【初心者必見】鉢植えに使える基本用土の作り方と6種類の土をご紹介

ガーデニング初心者にとって、土作りは難しい壁。
草花を鉢に植えたいのに「どの土を混ぜたらいいの?」と、悩んでいるガーデニング初心者がほとんどだと思います。

こちらの記事では、ガーデニング初心者必見の鉢植えに使える基本用土の作り方や、6種類の基本的な土について、紹介していきます。

1.鉢植えに使える基本用土の作り方・ブレンド方法

この投稿をInstagramで見る

土作り 右が水はけ重視の配合 赤玉土小粒4:鹿沼土小粒2:軽石1:バイオ肥料0.5:くん炭1:ゼオライト0.5:バーミキュライト0.5 肥料少な目で育てたいので、昨日言った配合よりバイオ肥料を半分にしました🙂 左は実生やコミフォラ用の水持ち良い配合 赤玉土小粒3:鹿沼土細粒2:軽石1:バイオ肥料1:くん炭1:ゼオライト0.5:バーミキュライト0.5 今回お高い用土を揃えて土作りをしてみました❗️ 微塵もほとんど無く、焼成りの土は混ぜると音が違います。金属みたいな音がする。 あのお高いベストソイルミックスに近い感じ😊 #記録用 #園芸用土 #配合 #土作り

ケンジさん(@land1101989)がシェアした投稿 –

ガーデニング初心者は、意外と簡単な基本用土の作り方・ブレンド方法を覚えましょう。
まずは、以下のものを用意します。

【用意するもの】

・赤玉土(小粒〜中粒)
・腐葉土
・土を混ぜるための箱や容器
・土入れ、又はスコップ

それでは、土をブレンドしていきましょう。
鉢植えに使える基本用土の割合は、赤玉土7:腐葉土3です。
土を混ぜるために用意した容器に、土入れでおおよその割合を計りながら、赤玉土と腐葉土を入れていきます。
最後に、土入れで赤玉土と腐葉土をよく混ぜ合わせれば、基本用土の完成です。

土作りはガーデニングをするうえで、重要なポイントです。
この割合さえ覚えれば、ほとんどの草花を育てられ、基本用土を応用した土の作り方が可能になります。
必ずマスターしておきましょう。

2.初心者が知っておくべき土の種類【6選】

2-1.赤玉土

この投稿をInstagramで見る

コーデックス用土作り! 今日の宮城は風が強いですが天気がいいので実生の寄せ植えたちを鉢上げするための土を作りました。 まだまだ勉強中なためオリジナルですが、根腐れしにくい排水性重視の土で、保肥能力を僅かにだけ残した用土にしました。 メインは「ひゅうが土(3枚目)」で、ボラ土と呼ばれる栄養成分が全くないいわゆる軽石ですね。これが6割強くらい。 これにヤシガラのアク抜きベラボン(2枚目)をふるいにかけて繊維成分だけを1割弱ほど加えてます。 あとは赤玉土とゴールデン培養土と僅かばかりのサボテンの土を加えて完成!! 根腐れしにくい分、保水性や保肥性は低いので、隔回くらいで液肥を与えていくつもりです。 保水性が高い用土だと、肥料成分がいつまでも残って雑菌も湧きやすいはずなので、リスクを抑えて手数で大きく育てる!という戦法、、、にしてます。 息子とコンビニ行っておやつ買ってあげて一休みしてから植え替えします!! #コーデックス #土 #土作り #赤玉土 #アク抜きベラボン #ひゅうが土 #植え替え #鉢上げ #パキポ #プランター #土いじり #soil #soilgrown #soilscience #healthysoil

金成コーデックスさん(@kannaricaudex)がシェアした投稿 –

赤玉土とは、関東ローム層にある火山灰土の赤土のこと。
赤玉土は基本用土に使われるほど、水保ち・排水性・保肥性に優れている種類の土です。
菌が繁殖しにくく、清潔なので、挿し木をする時の用土としても使われます。

小粒・中粒・大粒があるので、小さい鉢を使う場合は、小粒を用意しましょう。もう少し大きめの鉢やプランターに植えるなら、中粒でも構いません。
大粒は土の表面に敷くと、乾燥しているか、湿っているか、一目瞭然。
ガーデニング初心者でも、水やりのタイミングが分かりやすくなり、見た目もよくなります。
大粒は他にも、鉢底石の代用として利用することが可能です。

赤玉土は鉢植え栽培で欠かせない土なので、ガーデニング初心者は一袋買い置きしておくといいかもしれませんよ。

2-2.鹿沼土

鹿沼土は火山灰土から取れる軽石です。
栃木県鹿沼市で取れることから、その名前がつきました。

赤玉土とよく似ている鹿沼土ですが、比べると鹿沼土の方が、少し固めで粒が崩れにくい、といった特徴をもちます。
また、土は酸性なので、酸性を好む種類の草花に適しています。

鹿沼土も小粒・中粒・大粒の種類があるので、鉢やプランターの大きさによって、使うものを選ぶといいでしょう。

鹿沼土は赤玉土と同じように、水保ち・排水性・保肥性の点では、優れた土です。
草花の生育条件で、酸性向きの土が良いという時に、鹿沼土と腐葉土を使って基本用土を作ってみましょう。

2-3.腐葉土

腐葉土は、葉を熟成発酵させたもの。
腐葉土を入れることで、保肥性や水保ち、排水性がよくなり、土の中の微生物を増やす効果も期待できます。
微生物が増えると、土の中で栄養素が作られたり、細菌を食べてくれたりと、草花にとって良い環境を作り出してくれるのです。

腐葉土は鉢植え栽培だけでなく、庭や花壇の改良用土として使うこともできるので、ガーデニングの必須アイテムと言っても過言ではありません。
ガーデニング初心者は、腐葉土の使い方やメリットも、確実に押さえておきましょう。

2-4.ピートモス

ピートモスは、コケなどの水辺で育つような植物を原料とした土で、ふかふかとした触り心地をしています。
水分をよく吸収してくれるので、鉢植え栽培では水保ちを良くするために使われます。

しかし、酸性が強いため、多量に入れすぎないよう注意が必要です。
酸度が調整されている調整ピートモスなら、ガーデニング初心者でも使いやすいでしょう。
こちらも、酸性よりの土を好む草花におすすめの土です。
においもほとんどないので、室内で栽培する観葉植物にも、ぜひ使ってみましょう。

2-5.バーミキュライト

蛭石(ひるいし)と呼ばれる石から作られた、キラキラと軽いバーミキュライト。無菌で清潔なため、種まき・挿し木用の土として多く使われています。土をよく観察してみると、輝いているバーミキュライトを発見することができますよ。

主な特徴としては、水分を多く吸収してくれるため、水保ちが良く、保肥性や通気性を高めてくれるといった効果があります。
とても軽いため、鉢植えを壁掛けにしたり、吊るしたりして飾るハンギングバスケットの土としてもおすすめですよ。

2-6.パーライト

パーライトは、真珠岩と呼ばれる石を砕き、高温処理されたもので、色は真っ白。
粒にはたくさんの穴が空いていて、バーミキュライト同様、軽量化を目的として使われることがあります。


また、水分をよく吸収してくれるため、乾燥しやすい鉢植え栽培には最適です。

他にも、通気性が良くなるといったメリットがあるため、基本用土にパーライトをブレンドして利用する方は多いです。
ガーデニング初心者は、基本用土にパーライトを2割ほど追加すると、鉢植えの土が軽くなるので、大きなプランターや鉢植えをする時に、ぜひやってみましょう。

3.まとめ

今回は、鉢植えに使える基本用土の作り方、6種類の土について紹介しました。

ガーデニング初心者は、まず基本用土の作り方を覚えてから、草花や容器にあったブレンドの仕方にチャレンジしてみてくださいね。

草花が良く育つ土作りを目指しましょう!

Tagged : / / /